飲食店経営における負けない戦い方を考える!

ラーメン390円、牛丼350円、ハンバーガー110円などなどチェーン店とはいえ日本の外食は安くて美味しいものが世界的に見てもトップレベルにあるということは間違いありません。

上記価格は大手チェーン店の価格ですが、これらは過去にはさらに安価で売られていたものもあります。

牛丼はキャンペーン期間限定ではありましたが250円が最安であったと記憶しています。

ハンバーガーも59円という時代がありました。

驚愕ですよね。

個人経営の外食店舗で250円で牛丼作れと言われたら・・・まあ商売にするのは不可能です。

ここで言いたいのは

他店舗との競争で絶対に価格競争はしてはいけないということです。

目次

なぜ価格競争がいけないのか

近隣に1本400円と150円と90円の串焼き屋があるとします。日常のちょい飲みで利用しようと思った場合、どこを第一候補に挙げますか?

この価格だけで決めるのでしたらほとんどの方が90円の店舗を選ぶと思います。

これが価格のメリットです。ではチェーン店のような体力がある店舗が価格競争をすることの意味はどこにあるかというと、大きなものとして

  1. シェアの獲得
  2. 他店の体力を奪う
  3. 新規参入の障壁

といったところが挙がります。

ここで個人店舗がこの競争に巻き込まれるまたは自ら参入してしまうとどうなるか。

どちらかが下げたら相手も下げるといった殴り合いの体力勝負となります。

体力のある店舗はそれをわかっていて仕掛けているわけですから勝つ自信がある。

当然勝つわけですが、相手の体力がなくなってシェアを奪ったら元の価格に戻して体力を回復します。

なのでこの価格競争を引き起こしかねない『値引き』という概念は持たないほうがいいと言えます。

もちろん自店舗の常連様向けに利益還元の目的で行うようなキャンペーンでしたら全然やるべきです。

では売上を上げたい時には何をするべきか

売上=客数×客単価

そんなの知ってるよ、と言われそうですが改めてここから考える必要があります。

誰でもまず考えられるのは「両方を上げる」です。

これが上手にできている代表格がスターバックスコーヒーです。

スターバックスコーヒーが日本に進出してきてから、おしゃれなカフェや同様にアメリカから進出したカフェ、日本企業でスタバをモデルに作ったカフェが増えたという実感はあるかと思います。

ただ、スタバ以上の価格でスタバ以上のペースで店舗展開できているような店舗は存在していません。

スタバのすごいところは高単価なのに客数を増え続けさせているという点です。

これを可能にするには知名度はもちろんブランド力、実際の店舗の運営力が全て高い水準にないと実現できません。

これができると、お客様も従業員もスタバのファンであり、その店舗のファンになってくれるんです。

スタバが実際にやっていることに関する著書は多数出ているので割愛しますが店舗経営をしている方なら必ず読んだ方がいいと思います。

これをモデルに個人店や中小規模チェーンが取り組むべきことは

店舗に他店にはない『価値』をつけて店舗のファンになってもらい単価を上げることです。

『価値』の創造とは

1番簡単にイメージしてもらえるのは『人』であると思います。

小さなお店で繁盛しているところの強みの多くは「そこにいくと楽しめる」です。

店員とお客様のコミュニティができているので月間でならせば一定の収入が見込めるでしょう。

外食にしようと思う顧客のほとんどがまず考えることは「何食べようかな」だと思います。

そこで自店のファンの方は第一候補に「今日もあそこ行こっかな」と思ってもらえたら、当然売上は変わりますよね。

デメリットはコミュニティがある程度出来上がると新規の顧客を拒む常連や新規獲得に目がいかなくなる従業員が出て来る点があります。

これさえクリアできれば小さくても強い店舗は作れます。

味」を売りにすることはあまりお勧めはできません。飲食店を出したいと思う方からしたらそれはないと思うかもしれませんが、正確にはある1商品にだけ特化するといったやり方はギャンブル性が高いと思います。

1商品に特化してしまった場合、その商品で感動を与えられなかったお客様は2度と来ない傾向があります。

業種にこだわらないという選択肢

私が学生時代にアルバイトをしていたアトラクション型のレストランは毎日行列ができ、1日の売上200万円以上なんてザラにありました。話題性があり1度は行ってみたいという店づくりでしたが、結局紹介はするものの紹介者は1度だけで満足してしまい2度と来ない。流行が去れば紹介者もいなくなる。結果10年持たずに閉店となりました。

店舗を持続させるために目指すべきは、ハズレのない商品、肩肘張らずにいられる空間、気軽に話せる店員があることです。

要するに流行に乗って口コミは多いのだが人によっては100点だったり50点だったりするものよりも

QSCのバランスをとり「結構いい店」として70点でやっていくと紹介もしやすいよねってことです。

今は当時よりさらに情報、トレンドサイクルが早いですからせいぜい5年がサイクル期間でしょう

一か八かの勝負を5年おきに繰り返すよりも、私は大負けしない勝負をし続けることが大切であると考えます。

業種でいうと最近流行っていたものとしてはタピオカドリンク、スパイスカレー、スープカレー、唐揚げ、食パン専門店、台湾カステラ、カフェなどが代表格でしょうか。これらのほとんどは前項の1商品特化にも当てはまると思います。

無難というのはその業態を言われただけで雰囲気が想像でき、商品を言われれば味も想像できるような業態です。やはりそれは、居酒屋、洋食屋、焼肉屋、パン屋、トンカツ屋などの定番が結局強いという結論に至ります。トンカツ屋は1品料理の傾向もありますが、日本人がある一定周期で食べたいと思い、味に対しても店舗によってラーメンほど差別化されているジャンルではないので悪くないと思います。

ラーメンやカレーというのも定番ではありますが、ラーメンはラーメン内で流行の味があります。カレーは家庭の味が強過ぎるというのがCoCo壱意外になかなか強い店舗が出てこない原因です。

価格ではない『価値』に特化してみましょう

いかがでしたでしょうか

単純にその場凌ぎの価格やトレンドに引っ張られがちですが、店舗に一定の水準以上の価値を生み出すことで長く収益化することが大切であるということが伝わっていただければ嬉しいです。

もちろんここで書くのは簡単ですが、実際に『価値』を生み出すことは容易ではありません。

しかし業種を厳選したり、付加価値をつけて価格競争を避けることで、地雷を踏んで自滅をしないということはできると思います。

何をやるかを考えつつ、まずは何をやらないかを決めておくことも大切です

あとひとつ

生み出した『価値』をちゃんと価格に反映させて利益を得ることをしたほうがいいです。

日本人特有の文化なのでしょうが、サービス=無料と言った傾向があります。

しかし、お客様が納得できる料金設定であればそこにはお金を払ってくれます。

ファンに無料サービスしかしない野球チームやらアーティストやらって聞いたことありますか?

ちゃんと料金はいただいて、その上で満足いただけるものを提供することが正しい関係です。

過ごした時間が価格相応であれば(水商売のような設定ではなく)決して客数減につながることはありません。

もちろん全員そうだということはありませんが、そのためにターゲットは決めるべきであるしそれこそ『価値』を生み出す必要性の本質です。

単価を上げる、客数を上げる

飲食店なのだから味が良ければお客様は来るだろう。と思って開業したものの2、3年以内に閉店に追いやられる店舗が数多くあります。今やある程度美味しいというのは当たり前です。そのある程度美味しくて当たり障りのない空間を提供するという役割は大手FC店舗がほぼ網羅しています。

では小規模店舗でできることとは何か?味で勝負でしたら何か賞を取る、誰もがすごいんだとわかる肩書きを作る。味以外でしたら狙ったターゲットに刺さる居心地のいい空間を提供するなどになってくると思います。

開業者様が自分にできる『価値』を今一度考え戦略を立て、その価値を開業後に創造してお客様に愛される店舗作りをして行っていただければと思います。

一人でそんなところまで考えられないという方は当社でも人数限定ですが無料相談を承っております。お気軽にHPのお問い合わせ欄またはお電話ください。

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