店舗をより良くするための視点

東京都世田谷区で飲食店の開業、経営の支援をさせていただいております、株式会社ヒューリンクです。

今回は店舗の次の一手を考えたり、スタッフさんやお客様の満足度をあげたり、上司と円滑なコミニュケーションを取るのに必要な視点の持ち方についてお伝えしたいと思います。

目次

スタッフ視点

まずはスタッフさんの視点です。

この視点に立つためには一緒に働くことが必要です。

優秀なスタッフさんが揃い、丸投げしても店舗運営が円滑に行われている店舗の場合、よく事務所にこもり切りの店長さんをお見かけします。これは店長さんがここまでスタッフ育成やオペレーション改善を行った結果ですので素晴らしいと思うのですが、お客様の傾向や、スタッフさんの仕事の中で非効率な箇所は刻一刻と変化しています。1日のうちピークタイムとアイドルタイムの数十分でも構わないので店舗に出てお客様やスタッフさんをよく見て作業化してしまっているQSCはないかなどをチェックするといいでしょう。

例えばキッチンの床の清掃をするという項目が作業化していると、表面的なゴミは取り除き汚れはないように見えるが、油でべたついている。といった事象が起こります。

ここでちゃんと掃除しろと怒ってはいけません。自分がスタッフ視点で店舗を見たことで発見できたという一つ成功体験を得たことを素直に喜び解決策を検討しましょう。人のせいにするのではなく環境を変えることで解決できることは多々あります。この場合でしたら、清掃のチェックリストを作成する。すでにある場合ならチェック項目を細分化する。または実施者とチェック者を別の担当にして手抜きや実施漏れをなくす。など。もっと単純に油汚れを落としやすい洗剤を見つけるといった方法も考えられますよね。

スタッフ目線に立つことの目的は、ただ一緒に労働を共有するのではなく、スタッフさんの環境をどうしたらより良いものにできるかを意識する、スタッフさんでは気付けない店舗課題を発見するということになります。これを解決することがお客様満足度につながります。

お客様の視点

私もよく上司からお客様の目線に立って考えろといった趣旨のことは言われましたが、実際これが1番難しいというのが経験上の結論です。

みなさんの店舗では1日何人、何組のお客様がいらっしゃるでしょうか。例えば1日50人のお客様が来店されるとして、全てのお客様が同じ目的ということはありえませんよね。お客様によっては食事はほどほどに同席者との会話を楽しみたいと思っていたり、とにかくお酒を思う存分飲みたいと思ってきていたり、ただなんとなく目についたから来たという方もいらっしゃるでしょう。

1番良いのはお客様一人一人に合わせた接客応対をすることなのでしょう。しかし現実的にそれを見抜いて実施するということは難しいです。平均的なことで言えばやはりQSCの三角形をバランスよく大きくすることに重点を置くのがいいのかなと思います。

お客様の視点とは異なってしまいますが、やはり明るく元気のいい店舗というのはお客様からも好まれます。例え最初にお客様がそれを求めてご来店されていなくても従業員が明るく元気な対応をして悪い気を起こすお客様は少ないでしょう。行き過ぎた大きな声などは別ですが、コロナ禍で元気のない社会でこの店に来ると元気がもらえるといった印象づけはお客様が求めていなかったとしても来店時の期待値を超えているので再来店の大きな要因にもなります。

地域への視点

自店舗のことだけに集中していると、見えてこないこともあります。

例えばキャンペーンを打ってその効果はあるのに全体的な客数が減っている。などです。

こういった時は外的要因を疑ってみるといいでしょう。

キャンペーンを行っているのは自店舗だけではないですよね。他店舗では今どのようなキャンペーンを行っていますか。通行者の流ればどの店舗に集まっていますか。いつの間にか新店舗がオープンしているなんてことはありませんか。

店舗に従事していると意外とこの目線を忘れてしまいます。特に駅前などの1等立地店舗はこれを忘れてしまい対策が遅れてしまう事例を多く見かけます。駅前店舗の従業員は駅から目の前の店舗に行くだけですが、お客様はその先にある会社から駅までの間にある店舗が今日行く店の選択肢なのです。前項のお客様目線と合わせて定期的に他店の動向を気にしましょう。

また、近隣でのイベントにも敏感に。お祭りなどでしたら事前告知があってわかるでしょうが、例えば学校行事やスーパーの大安売りとなるとわかり辛かったりします。ここら辺は自分だけでは回収しきれないこともあるかと思いますのでスタッフさんにも聞くと良いでしょう。

上司の視点

雇われ店長の場合、多くはオーナーやエリアマネージャーなど直属の上司がいらっしゃると思います。また、直属の上司ではありませんがフランチャイズであれば本部の方などもいるでしょう。

私の経験なのですが、上司はたまに店舗に訪店しては粗探しをします。そして忙しい状況にも関わらず事務所に呼び出されてダメ出しをされます。中にはスタッフ個人名を上げてあいつをやめさせろなど言われたり、いきなり客単価を1割上げろなどと言われたりもしました。

若い頃はこういったことに対して自分の視点のみでスタッフさんをかばったり、口には出しませんが「そんなの急に言われてもやらないよ。」と思ったり。とりあえず「はい」といいつつ聞き流すなどの対応をしていました。

しかし、この時にもつべき視点は「上司の視点」だったのです。

上司には上司のミッションがあります。店舗を見て粗探しをすることが自分の正義と思ってやっている上司は少ないでしょう。ではそれをなぜやっているのかということにフォーカスしてみるとこれは上司の上司から与えられたミッションだった。とか、実は経営が苦しくなっておりなんとしても利益拡大が必要だったなどの原因がありました。

これを知ったことで、私はその上司に寄り添い大変さに理解を示します。大概の上司も元は店長です。話せば店長の気持ちもわかって当然なのです。お互いに立場上やらなくてはならないということを理解し合うことで余計な確執を生むどころか良い関係性を生み、互いの評価も高まります。

「わかりました」と言ってやらない。「そんなのわかってますよ。でもなかなかできないんですよ。」と言って反抗する。店長視点ですとわかってはいるけどなかなか手をつけられないことも多くこういったことが起こりがちです。

しかし上司の目線に立ち「マネージャーも粗探しして回るなんて仕事大変ですよね。わかりました。ここはお互いに頑張って私も全項目の改善策を来週までに出して今月中には実施するように調整します。近隣店長にも改善策の共有するとより効果が出ると思うので連絡取り合って実施してもいいですか?」

などと言ってみるとどうなるでしょう。相手の視点に立つことができればこのような発言ができます。こうすることで上司からの評価が上がると思いませんか。例え目標値に届かなかったとしてもそのプロセスを評価してもらえそうですよね。

また、やれと言われたことをスタッフに下す際も、「マネージャーにやれって言われたから明日から面倒だけとやるしかなくなったよ。」と言ってやらせるよりも「マネージャーも言ってたけどこのエリアの数字が落ちているから客単価を上げるためのアクションをしてエリア店舗全体を活性化させたいんだけど知恵を貸してもらえないかな。」と言って協力を仰ぐとやりたくなかったことが店舗の活性化にも繋げられます。

いかがでしたでしょうか。店長は店長の視点と思いがちですが状況に合わせてこの4つの視点を使い店舗の活性化につなげていただけたら嬉しいです。

株式会社ヒューリンクでは飲食店の開業、経営のご支援はもちろん、雇われ店長様やマネージャー様のお悩み解決のご支援も行なっております。まずはお気軽にお問い合わせいただけると幸いです。

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